ご連絡有難うございます。 送信頂きました内容はすみやかに精査しコンテンツに反映致します。 引き続きマンガペディアをよろしくお願い致します。. 殺人犯の松沢良子が刑務所で産んだ子供は、殺した男の子供だった。それは、未だ消すことのできない殺した男への恨みをはらす対象を、存在させるための行為だった。良子の心の底を見抜いた刑務所内医の早川は、良子の手の届かないところへ子供を遠ざける。松沢の出所日が間近に迫った日、すでに退官していた早川が松沢に面会に来る。 エピソード「ガラスの靴ははかない」. 海辺の旅館で働く節は、初めて金を貰って客をとった。その男性は、節が愛していた外村という男性で、節が通っていた定時制高校の教師だった。節がこの海辺の町に来て10年間暮らして来たのは、彼を忘れるためだった。外村は旅館に3日間滞在したが、彼女には気づかなかった。節は別れ際、彼との唯一のつながりだったある物を見せるのだった。 エピソード「海の時間」. 女子少年院の教官、 野崎洋平 は、仮出所した菊島あけみからの便りが途絶えた事に、一抹の不安を覚えていた。あけみは、洋平が受け持った院生の中で、最も哀しい人生を送って来た少女だった。ある日、反抗的だったあけみは脱走。その時、体を張って暴力団事務所からあけみを連れ帰った洋平を信じるようになり、あけみは更生したのだ。あけみを探しに川崎を訪れた洋平だが、同姓同名の風俗嬢も、あけみとは別人だった。気落ちした洋平はラーメン屋に入るが、店を切り盛りする若い夫婦の会話を耳にし、思わず息を呑む。 エピソード「教官の雨」. 子沢山の家に生まれた太地は、鬼土焼の創始者である先生に引き取られ、やがてその家の娘、絹江と恋に落ちる。太一は土に対して純粋すぎるが故、先生と衝突するようになるのだが、ほどなく先生は病死する。残された絹江も、土に没頭する太一に寂しさを感じ始め、自分を殺して土にしてくれと懇願する。 エピソード「ひび割れた土」. 赤岸源助は警官を二人殺害した死刑囚だった。拘置所の看守だった 谷口五郎 は、死刑執行直前の源助から、娘のかほるの姿を見て来てほしいと頼まれる。後日、無実の男を処刑したのではないかとの葛藤を抱え、五郎はかほるを引き取った下河地恵介が住む八阪町を訪れる。五郎は事前に、源助逮捕の決め手となる証言をした老人の伊達徳次郎から、下河地を目撃したという供述を得ていたのだった。 エピソード「谷口五郎の退官」. 脱走を繰り返してきた 鈴木平吉 の仮釈放が迫り、彼を担当した刑事は、なぜ彼が他人の罪をかぶり、時効成立まで服役したかを問いに来た。平吉は、刑務所の15年間が自分の人生の中で一番自由だったと、静かに語り始める。平吉は、間違って生まれた郭 くるわ の子で、人間扱いされない日々を過ごして来た。しかし、30歳の時に出会った長沼文子と一瞬でお互いをわかり合う経験をし、3日間夫婦として過ごした。だが、文子は何者かに殺害される。平吉は、文子を殺したのが自分でなければ切なすぎるという思いで、時効までがんばったというのだ。 エピソード「黒の牧歌」. 塩見良夫は、世の中の人間はすべて金のために動くと、身をもって知っていた。だが、資金援助と引き換えに結婚した取引先の娘、塩見夏子はあまりにも美しく、醜い自分を愛している筈がないと、疑心暗鬼になっていく。ある日、夏子は家を出て、学生時代の登山仲間の南条と暮らし始めた。偽名を使い、南条をガイドに雇った良夫は、夏子のいる山小屋を目指すのだが、良夫が南条を殺そうとした瞬間、知らせ石が転がり、岩崩れが起きる。 エピソード「暗い傾斜」. 田舎の映画スタジオで暮らしながら、台本を書いている小畑のもとに、初めて顔を見る娘の恵子が訪れた。彼女は、自分が現在の父親と母親の幸江から生まれるはずのない血液型である事を知って非行に走り、女子少年院で自殺未遂を起こしたのだ。恵子の強い要望で身元引受人となった小畑だが、捨て鉢な態度を取る恵子を、一組の男女の愛から生まれた事を誇れないのは人間のクズだと、殴ってしまう。 エピソード「遠い抱擁」. 刑事の 片田良夫 は張り込み中に「ハハキトク」の知らせを受けたが、犯人逮捕まで現場を離れず、母親に思いを巡らせる。女手一つで彼を育ててくれた片田の母は、いつも明るかったが、たった一度だけ悲しい顔を見せた事がある。それは、仕事仲間から手に入れた東京オリンピックの開会式のチケットが、ダフ屋による偽のチケットであると、入場を断られた時の事だった。 エピソード「あの日川を渡って」. 自分の助教授昇進を決議する教授会の結果を待っている大学講師の大山は、女性講師の水野が有利だという途中経過を、奥田教授から聞かされる。大学に留まる事がいかに大変かを見てきた大山は、奥田教授と男女の関係を結んでいた。駐車場の車を移動してほしいとの連絡を受けた大山は、不注意から男性に接触。その男性は、転んだ拍子に頭を打って死亡してしまう。男性を自分の車に隠した大山だったが、奥田教授からの呼び出しで、助教授昇格を告げられる。 エピソード「象牙の罠」. 終電近い電車の中にガソリンを撒いて放火する事件が起きる。犯人の手がかりは全くなかった。警察の面目は丸つぶれで、捜査員たちの焦燥は頂点に。そんな中、刑事の 片田良夫 は、この放火事件の唯一の生き残り「マンジュウ爺さん」から犯人を聞き出そうとする。しかし「マンジュウ爺さん」は、その目の前で何が起きようと、何の関心も持たないような廃人同然の人物だった。犯人に関する有用な証言は得られなかったが、片田は、彼が「マンジュウ爺さん」と呼ばれるようになったある重要な事実を摑み、放火事件の真相に迫る。 エピソード「消えた国」. はじめは酒浸りのはじめの父に働かされ、学校に行かせてもらえなかった。そんなはじめの父を説得しようと、家を訪れた小学校教師の佐藤純子は、はじめの父に乱暴されそうになる。既に父親の暴力で朦朧としていたはじめは、斧で頭を割られて死んでいる父親の死体を見つけ、自分がやったと錯覚する。その夜、伊勢湾台風が到来し、はじめの父は家もろとも流される。時が過ぎ、純子の庇護のもと、医者となったはじめは自分が育った村に診療に訪れた。そんな中、工事中に白骨死体が発見され、検屍したはじめは偽りの報告をする。それを知った純子は、はじめの前で、いい加減に私を許してほしいと泣くのだった。 エピソード「流された記憶 前編・後編 」. 新米の刑務官、田村は、収容者の村上優子にからかわれ、衝突を繰り返していた。そんな優子の服役態度は、出所間近ながら悪化していた。ある日、優子は田村を名指しした願箋 相談申込書 を提出。夫と子供が許してくれるなら、出所する3日前の夜11時に、紙ヒコーキを投げ入れてほしい、と手紙を書いたという優子の話が、田村の頭から離れなかった。 エピソード「白い返事 メッセージ 」. 営業成績がトップの会社員、谷村健一は、妻が出産する1週間前に休暇を取り、一人旅に出た。父親の谷村健造の骨を引き取りに来てほしいという絵葉書を、健一は10年前に受け取っていた。だらしのない父親を嫌悪していた健一は、差出人が女性だという事もあり、あえて引き取りに行かなかったのだ。絵葉書の住所を訪ねた健一は、渡辺富子の娘、恵子から、富子が健造を殺してしまったという衝撃の事実を知らされる。 エピソード「海のある風景」. 能の安西流宗家、安西泰雄から、内弟子の吉岡洋子を殺害した犯人が弟子の中にいると、私立探偵の松本源助は犯人探しを依頼される。泰雄から参考にと渡された能の「定家」という物語からヒントを得た源助は、洋子の恋人で、現在行方不明の川島次郎の捜索願を警察に依頼する、と泰雄に告げる。さらに源助は、生きながらに枯れた人間などいないと、泰雄に詰め寄るのだった。 エピソード「老木の舞」. ブランドバッグ欲しさに、大学生最後の春休みに託児所でアルバイトする事にした友子は、ある日、自分が帰ったあとの託児所で、熱があった2歳の良夫が亡くなった事を知る。彼の死に相当なショックを受けた友子は、当初は無関係を装ってはいたが、やがて、自分なりの責任の取り方を模索し、良夫の母親でホステスの石川君子に会いに出かける。 エピソード「春の惑い」. 新宿駅付近の連れ込みホテルでコールガールの新井千恵が絞殺死体となり発見された。北海道出身の彼女は、故郷に帰りたくても帰れない事情があった。刑事の 片田良夫 と岡村は犯人を追うが、ほどなく山崎浩が自首して来た。彼も北海道で姉弟二人で耐え忍んで生きてきた人物だった。上京した浩は、苦しい生活の中、不幸な行き違いが原因で事件を起こしてしまったのだ。だが、そんな浩を待ち受けていたのは、皮肉な運命のいたずらだった。 エピソード「片隅」. 覚醒剤に溺れた過去を持つ岩波由紀子は、理解のある夫の岩波隆夫と結婚し、自然豊かな郊外に越して来た。ある日、由紀子は牛乳配達の男性と顔を近づけて話しているところを、噂好きの巡査の妻、田所房子に見られてしまう。漠然とした不安から、房子と距離を縮める由紀子だったが、彼女の誘いを断ればひどい状況に陥るとの恐怖に苛まれる。そんな中、房子に誘われたジョギングで、妄想が加速した由紀子は、房子を川に突き落としてしまう。 エピソード「腐葉の森」. 見合い結婚が決まった岡村美智子は、愛していた既婚男性への未練を断ち切れず、苦しんでいた。そんな時、父親で刑事の岡村一平から旅行に誘われる。30年前、張り込み中だった父親は、道ならぬ恋に苦しみ、その恋は悲痛な形で終わりを告げる。旅先の旅館の女将から、その話を聞いた美智子は、父親の心中を察するのだった。 エピソード「埋火」. 新聞社で社会部記者のエースだった前田は、田舎の通信部に配属になる。やる気をなくした前田だったが、火災で高齢の夫婦が亡くなるという事件が起こり、両親を介護していた28歳の女性にスクープの匂いを嗅ぎつける。面会謝絶の彼女から強引に自白を引き出し、記事にした前田だったが、女性は自殺。周囲から責められる中、前田の妻が産気づき、彼が病院に駆けつけると、意外な人達が彼を待っていた。 エピソード「左遷」. 出所を控えた受刑者の大塚まゆみは、医務室の落合駿介からスイミングのコーチの仕事を紹介される。かつてまゆみは水泳選手として、モスクワオリンピックで期待を一身に集めていたが、その重圧から逃れようとして妊娠。だが、コーチと恋人からいいくるめられ、まゆみは堕胎する。まゆみのタイムは程なく回復したが、そんな中、日本のモスクワオリンピック不参加が決まった。しかも、まゆみを待つと言っていた恋人の噓が発覚し、彼を刺したまゆみは刑務所に入ったのだった。 エピソード「さかな」. 人々から忘れられたような駅で、悲し気な女性は4日ものあいだ誰かを待っていた。その女性から、昨日で運行が休止した「高原三号」に乗りたいと言われた順二は、彼女を待合室に泊まらせる。のちに順二は彼女が横領犯だと知るが、警察に対し、女性が昨日「高原三号」に乗ったと咄嗟に噓をつく。順二から事情を聞いた順二の姉、理恵は男にだまされた女性に同情し、「高原三号」を本当に走らせてあげたらいいと提案する。 エピソード「夏の跡」. S県で「つくわ村病」が再び発生した。町の診療所の医者、佐田は、東都医大の助手だった頃、独自に「つくわ村病」の調査をしていたが、築岡教授の方針にそぐわず、大学を追われる。それからも佐田は、つくわ村に移り住んで研究を続けたが、役人に医事法規違反だと研究を阻まれる。以降、彼は職場を転々とし、今の診療所に落ち着いたのだ。ある日、佐田のもとを、再発した「つくわ村病」の拡大防止に協力してほしいと築岡が訪れる。築岡は佐田に、恥を忍んで、10年前に発生した「つくわ村病」は、築岡が東南アジアから取り寄せたサルが原因だったと打ち明ける。 エピソード「遠い唸り」. サナエ・マルホーランドは、35年振りに日本の地を踏んだ。サナエの相手をするよう父親に頼まれた栗原清美は、サナエについてよい事は聞かされておらず、そっけない態度を取る。清美の友人達も交えての食事の席で、サナエは15歳で子連れの娼婦になり、米兵と結婚してアメリカに行かざるを得なかった当時の状況を語るのだった。 エピソード「八月の空」. 台風の上陸と共に女子大学生が殺されるという連続殺人事件が発生した。捜査一課の刑事、 片田良夫 は、雑誌記者の久美との会話から、犯人はマスコミによる犯行記事が、自分の社会的評価だと錯覚しているのではないかと疑う。そして、ある雑誌で特集されている大学と、その後に殺された被害者の大学がすべて一致している事に気づく。これにより事件は早期解決するが、犯人の犯行動機は、あまりにも身勝手で稚拙なものだった。 エピソード「動機」. 悪徳金融業を営む冴木治美には、10年前に亡くなった夫の冴木とのあいだに順一という子供がいた。治美は16歳の時、父親の借金の肩代わりに冴木に売られて来たのだ。治美は鬼のような冴木を憎んでおり、発作をおこした冴木に薬を渡さなかった事から、冴木は死亡し、その後、治美は順一を施設に預けたのだ。ある日、闇の世界と通じている相沢という男に、治美はその過去を知られ、順一を誘拐される。 エピソード「掌の影」. 新幹線が開通したある北国で、北上県会銀行の行員が心中するという事件が起きた。男性は議員に対する収賄容疑のあった大村支店長であり、女性の戸田信子の首には吉川線 首を絞められた時ヒモをとろうとして、自分の首に手の爪で作った細い傷跡 があった。口封じで殺されたと睨んだ森脇透検事は捜査に乗り出す。検視をやり直し、男女が別々に死んでいたと判明するや否や、透は命を狙われる。その後、透は収賄の容疑で北上銀行の幹部全員を逮捕する。捜査は行き詰まりを見せるが、透は自分を轢き殺そうとした殺人未遂の容疑で、県会議員の太川源治を任意同行する。源治は透の親代わりとなって彼を育ててくれた人物だった。源治は増収賄の事実を自白後、透に裁いてほしかったとの遺書を残し、自殺する。 エピソード「腐敗 前編・後編 」. ある晩、タクシー運転手は一人の男性を乗せるが、追いかけて来た若い女性を振り切って発車した。その男は戸川啓一という一流商社「四谷商事」の専務で、タクシー運転手にとって因縁の相手でもあった。彼が「四谷商事」に入社した研修期間中に、戸川は老人を車で轢き殺し、彼に身代りを引き受けさせたのだ。翌日、愛人を殺害した容疑が戸川にかかり、タクシー運転手だけが戸川の無実を証明できる存在となる。過去の事件で自分を裏切った親友の安田に呼び出されたタクシー運転手は、苦い再会の時を過ごす。 エピソード「空白の走行」. 当時大学生だった弓子はフリーカメラマンの若林と組み、ビニ本のモデルをしていた。彼女は幼い頃から貧乏だったので、きらびやかな夢を持っていた。山岳写真が専門の若林は、いっしょにこの世界から足を洗って結婚しようと、弓子にプロポーズする。そんな矢先、若林は撮影中に、ヤクザに襲われた弓子を助け、傷害罪で捕まってしまう。若林に別れを告げた弓子だったが、3年経った今も、言葉とは裏腹に彼を待っていたのだ。 エピソード「砂時計」. 新宿歌舞伎町の水溜りで溺死した女性は、その界隈では「添い寝のノブちゃん」と呼ばれていた。だが彼女が掛けていた生命保険にはなぜか「小山あけみ」の名前が使用されており、私立探偵の乾真人は、弁護士の神崎智子とノブの生まれ故郷、琵琶湖へ向かう。そこでノブには戸籍がなかった事が判明するが、保険会社は本物の「小山あけみ」が夫と義理の息子に殺害されたとして、支払いを逃れられたと高笑い。契約時の生存調査がいい加減だったと憤った真人は、ノブを思い、街をさ迷う。泥酔した真人は水溜りに顔を突っ込み、その時はじめて、ノブの気持を理解するのだった。 エピソード「顔のない群れ 前編・後編 」. 妻のかなえが家を出て行くという日、会社員の吉沢の乗った電車が踏切事故に遭遇。自分の将来がかかっている会議を控えた吉沢は、必死で会社に向かおうとするが、そんな中、電話で上司に激しく叱責され、逆切れしてしまう。空しい生存競争に取り憑かれていた事に気づいた吉沢は、踏切事故で死んだ子供に花を供え、自分勝手な生き様を振り返るのだった。 エピソード「踏切り」. 町長選に立候補した大村順一は、この町の人間への復讐心を秘めていた。ぐったりしている新谷の伯父を過酷な選挙運動に追い立てるのも、昔、この町の新参者だった両親が、当時の選挙戦で酷い仕打ちを受けたからだった。病弱だった順一の父親は、新谷の伯父に選挙運動に無理やり参加させられた事が原因で死亡。さらに母親は選挙責任者にされ、選挙違反の罪を被せられたのだ。しかし新谷の伯父が危篤状態となり、順一の正気を疑った順一の妻は、ある決心をする。 エピソード「熱い砂」. 友禅染の図案師として将来を嘱望されていた加藤修は、高校生だった佐知子と恋に落ちた。ある日、ヤクザ風の男に佐知子が襲われ、修はその男を殺害してしまう。だが、金子というヤクザに助けられた事から、やがて二人の運命は狂い始める。東京でヤクザになってしまった修は、佐知子を愛するが故、彼女を突き放す。そんな中、下っ端ヤクザの責任を金子に取らされ、修は自首する。金子が若い女性に銃で撃たれて死亡したと刑事から聞いた修は、逃亡し、あだし野に向かう。 エピソード「あだしの 前編・後編 」. 家出して来た人妻を自分の部屋に滞在させているトラック運転手の黒は、お節介が止まらず、相棒の健太に注意される毎日を送っていた。今度は、ドライブインを作るという老夫婦が気になって、黒は声を掛ける。その後、警察にやっかいになった老夫婦を、黒は部屋に泊める事になる。老夫婦の夫は教師だったが、夢を持たない子供の多さに愕然とし、妻の夢だったドライブインを建てる事を思いついたのだ。長距離の仕事で家を空けた黒達は、帰りの運転中、老夫婦と人妻が大きな木を倒そうとしている姿を目撃する。 エピソード「挽歌」. 課長の石原は、派閥争いの余波を受け、課の縮小を命じられる。子会社へ出向させる候補となった小山は、家庭の事情でしばらく欠勤。その日から、石原は帽子をかぶってサングラスをかけた怪しい男につけまわされる。小山がその男の正体ではないかと疑う石原だったが、小山も参加した課の飲み会で、例の男が店に入って来た。男を追いかけた西田は、その正体が派閥争いに敗れた西田本部長だった事に愕然とする。 エピソード「真昼の漂流」. 何かに追われるように仕事をこなす俳優の緑川道夫は、精神的に余裕がなくなり、旧知の仲であるマネージャーの森山にも当たり散らしていた。森山にせっつかれ、道夫は夜遅くに初産の妻が入院する病院を訪れる。だが、赤ん坊は一声泣いて死んだのだった。帰ろうとした道夫は、その時、赤ん坊の泣き声を耳にする。それを機に、道夫は一瞬でも生きていた自分の子を思い、蝉の様に生き急ぐ必要はないと気づくのだった。 エピソード「冬の蝉」. 夏木麗子は父親の葬儀に顔を出すため、11年振りに実家に戻った。学生運動に身を投じていた麗子は、恋人の俊夫が麗子の母に追い詰められ、自殺した事を決して許してはいなかった。そんな麗子に、麗子の母は、麗子の父親が結婚前に聖橋から身を投げ、心中事件を起こしていた過去を告白する。さらに夏木家の女は、優秀な男を外から迎え入れて生き延びてきたと語るのだった。 エピソード「聖橋」. 新宿ゴールデン街に事務所を持つ弁護士の鶴橋は、訴訟社会、アメリカの現状に疑問を感じ、助教授の座を捨てた変わり種だった。そんな鶴橋は恩師の大川教授から紹介された仕事をフイにしてしまい、娘の京子との結婚を禁じられる。ある日、喫茶店の店員、みどりが鶴橋に、交通事故で亡くなった恋人の両親に子供を奪われたと泣きつく。まじめに働き、25時に幸福になろうと話していた夫婦の在り方に共感した鶴橋は、みどりと共に子供を取り返しにいくのだった。 エピソード「初雪25時」. 西北大学に通う宮田みち子は、大学の中で愛人バンクのような組織を作り、荒稼ぎしていた。みち子の母は日陰者で、そんな母親を見て育ったみち子は、世の中を憎む守銭奴になったのだ。そんな中、みち子は大学教授の鈴木章一に特別な感情を持っていた。入院していた母親を亡くし、独りぼっちになったみち子は、寂しさから章一の家に潜入、帰宅した章一に通報されてしまう。みち子は刑事から、章一の娘、鈴木恵美は、みち子の愛人バンクに登録させられ、自殺に至った事実を聞かされる。 エピソード「面影花」. 刑事の夫がひき逃げされ、妻の細川ゆかりは、犯人と思しき実業家の伊集院とその愛人の有田可奈子に近づくべく、彼らの行きつけのクラブのホステスとして働き始める。細川を愛してさえいなかったゆかりだが、それ故に彼の仇だけは取りたいと誓う。やがて、伊集院の愛人になったゆかりは、可奈子を倉庫に監禁。だが、可奈子はゆかりにシンパシーを感じ、自身の過去を赤裸々に告白。二人のあいだに友情が芽生える。その後、可奈子の証言により、伊集院は逮捕される。ゆかりは可奈子の罪を案じながら、彼女の息子、幹男がいる施設へと向かう。 エピソード「蜃気楼 前編・後編 」. ルポライターの富島周一は、幼い頃、父親代わりとなって自分を育ててくれた富島優次が放った銃声の悪夢に悩まされていた。優次は5年前、自ら命を断っており、その死に様が異様だった事からも、真実を追求するため、優次の故郷、北海道に向かう。優次の好きだった女性の戸倉雪江は、当時農家を直撃した冷害で身売りされており、数年後、警察官と子連れの売春婦として再会したという事が判明。写真に残された雪江の顔は、周一にそっくりだった。 エピソード「銃声」. 体外受精の権威である片岡教授は、患者の卵子を無断で実験に使用した事から、世間の非難を浴びた。しばらく身を隠していた片岡を訪ねた20年来の友人、松江は、故郷の町で人間的な生活を取り戻した片岡の姿に驚き、そして彼に感化されていく。 エピソード「窓」. 血気盛んなディスカウントショップの経営者、鳥居力に惚れこんだ「三富士銀行」のメガネをかけた支店長は、徹夜も辞さない勢いで、力の計画書の手直しに立ち会う。そんな中、女子大生番組に出演していた支店長の娘が暴漢に襲われるのだが、支店長は会議を続けようとする。力は、そんな支店長に、勘当するのは親の無責任だと意見する。そして、力はドロボウだった父親を見て育ったという過去を話し始めるのだった。 エピソード「原色の河」. テレビ局に勤めてワイドショーを担当する綾は、多忙を理由に息子の稔に向き合わず、恋人の藤本のプロポーズもないがしろにしていた。綾に合わせて生活していた藤本は、綾と別れ、見合いで結婚を決める。藤本に稔から学べと諭されていた綾は、休暇を取って親としての自覚を学ぶ。それを伝えるため綾は藤本に会いに行くが、そこで自分が一足遅かった事を悟るのだった。 エピソード「渦」.
『透析を止めた日』堀川惠子著 : 読売新聞 本名, 小林清美 Please note that the park tour was filmed at various times between 20and lodges may have been upgraded during this time 相川 圭子(あいかわ けいこ、年5月18日 - )は、日本の女優。本名は小林 清美。愛知県名古屋市昭和区出身。 あいかわ けいこ 相川 圭子. 相川圭子 (女優) - Wikipedia清は、母親がキャバレーで働いている事で、同じ学校の男子にいじめられていた。ある日、身なりのいい老人から、おまえは自分の耳元で、母親はキャバレーで働いているので、いじめられてもしょうがない、とささやいているのだと説教される。老人から誇りを持って生きる事を教えられた清は、母親に老人を紹介するのだが、美人の母親を目の前にし、老人は照れまくる。清はその様子を見て、いじめを解消する糸口を自分で摑むのだった。 エピソード「ささやき」. 可南子 エピソード「時間割り」に登場する。小学校の教師をしている女性。1年前から仕事に行き詰まり、気分転換を兼ねて売れっ子脚本家の父親のいとこ、水田を訪ねた。神経質な性格であり、水田の事を人に迷惑をかけるのをなんとも思わない人間と思っていたが、この訪問で水田との距離を縮めていく。. 至急お願いします。 私は20代前半の男です。 明日40代前半の女性と3回目のデートに行きます。 恋人関係とかではないのですが、クリスマスプレゼントをあげたいと思っているのですが、どんなものがいいですか? 立場としては私は経営者、彼女は主婦です。 予算的には特に無いのですが、そんなに会ってないので安めの方がいいのかな?と思ってます。 同じぐらいの歳の女性ご回答お願いします。. 売れっ子シナリオライターだった佐久間は、もはや過去の人だった。彼の才能に惚れこんでいたテレビ局のプロデューサーの大田が同情で仕事を回すものの、彼は何も書けなかった。そんな中、佐久間は大田が借りてくれたホテルの部屋から、煙が上がる家を見つける。煙突からの煙は、佐久間のデビュー作の象徴だったのだ。 エピソード「煙」. 吉村 エピソード「夜空」に登場する。池田の戦友だった男性。丸眼鏡をかけ、シニカルな雰囲気を漂わせていた。大金持ちになると宣言していた池田に、くだらん生き方をするなと言い残して戦死する。のちにほかの女性に金を渡すために、資産家の妻と結婚した事実が判明する。. 水田 エピソード「時間割り」に登場する。売れっ子脚本家の男性。可南子の父親のいとこ。高校2年生から大学を卒業するまで、可南子の家庭教師をしていた。噓つきで怠惰で、わがままで、いい加減な性格だと小学生の可南子に思われていた。人によって人生の時間割が違う、という持論の持ち主。のちに可南子の名前を書き連ねた原稿用紙を自分の留守中、可南子に見られてしまう。可南子には「オジ様」と呼ばれている。.
妻と取材者 二つの視点で
春江さん夫妻の例は、「社会的責任をそれぞれが全うしたうえでの、娯楽としての浮気」とも言えます。「妻容認の浮気」に対し、外部がとやかく言う筋合いは 私も28歳の時、先輩の紹介で伴侶を得ました。結婚生活は、充実していましたが、ふと我に返るとあなたのことが思い出されて、とても切なくなりました。 毎年 Please note that the park tour was filmed at various times between 20and lodges may have been upgraded during this time松川 とよ エピソード「餓鬼」に登場する。赤坂の料亭で女将を務める女性。年齢は65歳。右アゴにほくろがある。40年前、中国の広州に息子二人を置いて来た過去があり、広州に料亭を出すべく、尾崎を伴って視察に行く事になる。もともとは日本から中国に売られて来た女性。身ごもった子供を産みたいがために、娼婦宿から抜け出し、中国でイギリス軍中尉のマイケル・ルイスの愛人となった。だが、彼が戦死してから筆舌に尽くしがたい苦労をしたため、子供達を置いていく方が彼らが生き延びる可能性が高いと判断し、泣く泣く日本に引き揚げた。以降は料理屋の仲居として死にもの狂いで働いた。のちに料理人の尾崎と開いた小料理屋が成功し、料亭を開くまで上りつめ、「赤坂の怪物」と呼ばれるほどの資産を成した。中国に置いて来た子供の名前は「真一」と「京二」。. 稔 エピソード「渦」に登場する。綾の息子。年齢は3歳。父親はおらず、藤本に懐いているが、ほかの同い年の児童よりもやる事が少し遅れている。綾が休みを取っていっしょに過ごした事で、できなかった積み木ができるようになる。. そうだね 0. 韓国のチャングンソク氏がかなり前に、SMAPさんの『ありがとう』を好きで歌っておられたのを見た事があります。 LIVE?でなのか どなたかYouTubeでか 教えて頂きたいです。 彼が歌う『あり 律子 エピソード「台風 かぜ の吹く日」に登場する。亭主の妻で、淳という男の子の母親。何をやっても失敗し、台風が近づくと必ず帰って来て、律子の父に金の無心を頼む夫に振り回されて生きて来た。最低な男と思っているのに別れないのは、亭主が「生きる頼り」になっているからだと父親に指摘される。. 教師という仕事に行き詰った可南子は、気分転換に売れっ子脚本家の水田のもとを訪れる。小学生時代、父親のいとこである水田は可南子の家庭教師だった事もあり、可南子は水田のいい加減で怠惰な面を嫌というほど見て来た。だが、今や水田は膨大な仕事量をこなしている。人によって人生の時間割が違うという水田の言葉が胸に刺ささった可南子だったが、さらに彼の隠された一面を知ってしまう。 エピソード「時間割り」. 田端 エピソード「島」に登場する。東京から関口亜絵美達が住む島へやって来た労働組合の男性。眼鏡をかけた実直そうな人物で、閉山後の組合を亜絵美の父親に託して東京に戻った。亜絵美の姉と恋仲であり、島を出た亜絵美と姉といっしょに暮らすようになるが、情熱を失ってしまい、酒やギャンブルに溺れるようになる。のちに亜絵美を犯そうとし、亜絵美の姉に包丁で刺される。. はじめの父 エピソード「流された記憶」に登場する。はじめの父親。酒浸りで暴力を振るうろくでもない男性で、はじめに林業の仕事をさせて生計を立てていた。はじめを学校に行かせてほしいと頼みに来た佐藤純子と小競り合いになり、斧で頭を殴られ死亡。乱暴された佐藤が殺害したのだが、はじめは自分が殺害したと思い込んでいる。周囲からは伊勢湾台風で行方不明になったとされている. エピソード「朽ちかけた斜塔」に登場する。久美の同僚の雑誌記者の男性。ジャーナリストとして、民主国家の下僕 しもべ としての誇りを持って仕事をしている。久美の死因究明も含め、彼女の最後の仕事を引き継いだ。. 佐知子 エピソード「あだしの」に登場する。立派な家庭のお嬢様。養女であり、家を嫌っている。年齢は25歳で、京都出身。高校生の頃、友禅染の図案師だった加藤修と恋に落ちる。その後、金子に騙されて修と東京に出たが、ヤクザになった修から突き放されるようになる。故郷のあだし野を愛しており、最期は修といっしょにあだし野で死にたいという思いを胸に秘めている。. 恋人と会う頻度なんて、出会った日以来会わないとか半年に1回とか数ヶ月に1回が普通なんじゃないんですか 会わなくても電話やチャットがあるじゃないですか 仕事先の副店長が1週間彼女に会ってないって言っていて「普通では…?」と思いました。. サンタクロース エピソード「ツリー」に登場する。主任が勤める会社のビルの中庭にあるツリーの下のベンチに座っている老人。サンタクロースの服装と、普通の服装をしている時があり、無意識に自殺しようとしていた主任に声を掛け、自殺を回避させた。ベンチに座った人間に対して悩みの核心をつくような助言をする。. 典夫 エピソード「昼に近い午後」に登場する。和子といっしょに暮らしていた男性。黒縁眼鏡をかけている。若い頃に、和子と付き合っていたが、司法浪人生となってしまい和子に別れを告げられた。その後、和子と8年振りに再会、連れ子である典夫の娘といっしょに暮らし始める。だが、離婚で精神的なダメージを負っていた和子に、包丁で殺害されてしまう。. 海辺の旅館で働く節は、初めて金を貰って客をとった。その男性は、節が愛していた外村という男性で、節が通っていた定時制高校の教師だった。節がこの海辺の町に来て10年間暮らして来たのは、彼を忘れるためだった。外村は旅館に3日間滞在したが、彼女には気づかなかった。節は別れ際、彼との唯一のつながりだったある物を見せるのだった。 エピソード「海の時間」. 下沢 徳一郎 エピソード「輝きの中で」に登場する。弁護士の男性。自分が検事として担当した連続暴行殺人事件の犯人とされていた関岡が無実であると考えており、弁護士に転向。その後、関岡の弁護を買って出た、信念に満ちあふれている人物。生き方は他人と比べるものではなく、信念を持って生きればその人間の一生は輝いているとの考えの持ち主。一つ一つの小さな花が輝きを持ち、大きな美しい花に見える紫陽花を愛していた。. 国選弁護人を引き受けた岡司朗は、被告人の中村祐子がなぜ、前科5犯まで罪を重ねるようになったのか、動機を聞き出す。病弱だった祐子は中学生の頃、好きな男性を病室から双眼鏡で見ていたのだが、その男性が事務所荒らしをした姿を見たのが最初のきっかけだったと語る。司朗は当時祐子が住んでいた長崎で、彼女が好きだったという男性の都倉を探し、かつて都倉が祐子に、自社の金庫に大金が入っているという話をうっかりしてしまったという話を聞き出す。さらに、当時祐子の治療費を払っていたのは、バーを経営する叔母で、祐子は退院後、自分の治療費を払うために叔母の店で働く事が決まっていたという事実が明らかになる。 エピソード「夢の破片」. 松本 良夫 エピソード「過去を持つ愛情」に登場する。松本源助と松本百合子の息子。東京地検の検事を務める男性。松本たえ子の夫。男手一つで源助に育てられた。30年以上前、父親が義姉に再婚を勧められた日、電車の中で母親の百合子をはっきり目撃した記憶がある。まじめな性格で、角ばった輪郭が源助に似ている。. 富岡 卓 エピソード「殻の中」に登場する。新聞社「札幌タイムス」を定年退職したのち、小さな出版社で働いていた男性。ジャーナリストとして本も出版している。まだ働きたい気持ちはあるものの、肩叩きにあい、地方都市の古い一戸建に移り住んだ。町内会から派遣されて老人の世話をする藤田のお節介に苛立ち、いつもケンカばかりしている。. エピソード「猛女」に登場する。大学教授で既婚者の男性。一条きぬと一条の息子で、 母親似のずんぐりむっくりな体型をしている。疑り深い性格で、新興宗教の教祖だった猛女で醜女のきぬに、ハンサムで良家出身の父親がなぜ惚れたのかをずっと疑問に思っている。きぬが亡くなった時、父親が顔も体も性格も母親に似ていたという言葉にショックを受けた。. 典雄 のりお エピソード「氷の林檎」に登場する。クリスマスイブの日、サンタクロースの恰好をしてアルバイトしていた男性。5年前に幼なじみの秀美を脅していたヤクザを殺害し、正当防衛で懲役2年の判決を受ける。しかし、精神的に参ってしまった秀美のため、クリスマスイブに故郷で会おうと約束して脱走したが、イブに間に合わず秀美が自殺してしまったという過去がある。. テレビ局に勤めてワイドショーを担当する綾は、多忙を理由に息子の稔に向き合わず、恋人の藤本のプロポーズもないがしろにしていた。綾に合わせて生活していた藤本は、綾と別れ、見合いで結婚を決める。藤本に稔から学べと諭されていた綾は、休暇を取って親としての自覚を学ぶ。それを伝えるため綾は藤本に会いに行くが、そこで自分が一足遅かった事を悟るのだった。 エピソード「渦」. 少し冷静になりませんか? 本気で言ってます? 不倫をバラしたり慰謝料払うからなどもってのほかです。 彼女が離婚に対して本気なのか再度確認して 離婚訴訟起こしてもらう事です。 彼女にはモラハラやパワハラ浪費等事細かく記録に取るように言ってください。 彼女自体が離婚に対してゆれてない。. シスターは8年間過ごした函館の修道院をあとにした。食堂で相席となった平松という男性と、青函連絡船に乗ったシスターは、自分には船だけだった、という平松の身の上話を聞く。平松は、シスターとお供できるなら海を渡れる気がしたと打ち明ける。彼女はそんな平松に、私が誰だかわかりませんか、と問いかけるのだった。 エピソード「鞄」. 既婚女性で独身男性と不倫経験のある方にお聞きします。 不倫をどのように終わらせましたか? 終わらせられましたか?( ; ; ) 配偶者にバレた方以外でお願いします。 私は既婚者で相手が独身男性です。 8月に出会い、関係をもってまだ2ヶ月なのですが、大好きだけどもう終わりにしたいです。 好きな気持ちがあるまま終わらせた方、別れ方やその後の生活はどうでしたか? どのくらいで忘れられま 塩見良夫は、世の中の人間はすべて金のために動くと、身をもって知っていた。だが、資金援助と引き換えに結婚した取引先の娘、塩見夏子はあまりにも美しく、醜い自分を愛している筈がないと、疑心暗鬼になっていく。ある日、夏子は家を出て、学生時代の登山仲間の南条と暮らし始めた。偽名を使い、南条をガイドに雇った良夫は、夏子のいる山小屋を目指すのだが、良夫が南条を殺そうとした瞬間、知らせ石が転がり、岩崩れが起きる。 エピソード「暗い傾斜」. 尾崎世界観( おざき・せかいかん ). 殺人犯の松沢良子が刑務所で産んだ子供は、殺した男の子供だった。それは、未だ消すことのできない殺した男への恨みをはらす対象を、存在させるための行為だった。良子の心の底を見抜いた刑務所内医の早川は、良子の手の届かないところへ子供を遠ざける。松沢の出所日が間近に迫った日、すでに退官していた早川が松沢に面会に来る。 エピソード「ガラスの靴ははかない」. 豪 エピソード「海岸線」に登場する。大人を信じられなくなった少年。学校の教師の若山の理由なき暴力のせいで、友人が自殺してしまう。北海道から家出し、東京タワーでおじさんと出会う。若山の暴力を大人達に訴えていたが、誰も聞く耳を持たなかった事にも傷ついている。自分が若山に殴られた際、見張りで来ていた自分の父親が現場に居合わせたため事件が発覚。しかし精神的ショックで体が動かなくなり、学校に通えなくなってしまった。. ある日、小市民的なサラリーマンの満夫は息子の裕太から、自分は誰の子かと問われる。満夫はAB型で妻はA型、裕太はO型だったのだ。驚くと同時に、満夫は自分が親父の子供ではなかった事を知ってしまう。満夫の親父は成り上がりの土建屋で、欲望のままに生きた男だったが、血筋のいい母親をめとった時は嬉しさに涙したという。だが、後日、満夫は親父の涙の真相を知る。 エピソード「血」. 芸能プロダクションの社長として絶頂を極めたイナバは、ある時、倒れて体の自由が効かなくなる。イナバがかつてあこがれたお笑いタレントの霧島は、イナバの会社で経理をしていたが、なぜかイナバの世話を引き受ける。タレント時代にマネージャーだったイナバを奴隷のように扱っていた霧島もまた、倒れてタレント生命が終わったのだ。霧島の挑発的な態度に悪意を感じたイナバは、霧島を絞め殺す事を生きがいにリハビリに励む。 エピソード「疑惑」. 子沢山の家に生まれた太地は、鬼土焼の創始者である先生に引き取られ、やがてその家の娘、絹江と恋に落ちる。太一は土に対して純粋すぎるが故、先生と衝突するようになるのだが、ほどなく先生は病死する。残された絹江も、土に没頭する太一に寂しさを感じ始め、自分を殺して土にしてくれと懇願する。 エピソード「ひび割れた土」. 菊島 あけみ エピソード「教官の雨」に登場する。女子少年院「K女子学院」を1年前に仮退院した若い女性。1か月に1度は野崎洋平に便りを届けていたが、3か月前から消息不明になっている。幼い頃、教師をしていた父親を失い、生活に困った母親がキャバレーで働き、数年後に再婚した。その義父に乱暴されるが、母親を悲しませる事を恐れ、中学卒業を待たずに家出して、売春や窃盗を繰り返していた。少年院に入所してからも決して人を信じず、狂暴で利己的な態度を取っていた。しかし、脱走して暴力団事務所に逃げ込んだ自分を迎えに来た洋平が、どれだけ殴られても自分を守ってくれた事で彼を信じるようになり、更生した。. 赤坂の料亭を切り盛りする女将の松川とよは、中国広州で料亭を出店すべく、料理人の尾崎と共に香港に渡る。とよには、広州に置いてきた息子を探し出したい、という真の目的があった。一方、とよが融資の口利きを頼んだ政治家は、とよの暗殺を香港の周泳漢に依頼。泳漢はとよを車で轢き殺そうとするが、かばった尾崎が重傷を負う。尾崎に背中を押され、とよは広州に向かう。その後、尾崎が亡くなったとの知らせを受けたとよは、息子探しにやっきになる。中国人通訳の周李博は、残された息子にとって、名乗り出る事はいい結果になるかわからないと彼女を諭す。気を持ち直したとよは、息子達を置いていかざるを得なかった中国での辛かった生活を李博に語る。別れ際、李博こそが息子の一人だと気づいたとよだったが、香港に戻ったとよの命を、泳漢が狙っていた。 エピソード「餓鬼 前編・後編 」. 透 エピソード「冬の避暑地」に登場する。紀子の夫。美樹の父親。チェリストの義理の息子。短髪で口ひげをたくわえている男性。バイオリニストだったが、たった1回のリサイタルを酷評されただけで、バイオリンを弾かなくなり、酒浸りになった。.